大分中村病院が
舞鶴町へ移転!
見学に行ってきました!!
舞鶴町青年会は SDGs の目指す持続可能な社会の実現に舞鶴町から取り組んでいきます
大分中村病院が
舞鶴町へ移転!
見学に行ってきました!!
★大分中村病院
大分中村病院は、二次救急とリハビリテーションを二本柱とした病院で2024年1月1日に大分市大手町より舞鶴町へ移転しました。日本における 「障がい者スポーツの父」 と称された 故・中村 裕(ゆたか)博士 により設立されました。博士は、障がい者自立のための施設 「太陽の家」 の創設者でもあります。
ロゴは Oita Nakamura Hospital の頭文字「ONH」の形
★見学の経緯
2023年1月に診療を開始した大分中村病院。かねてから土手沿いを歩く際に気になっていましたが、この度、お邪魔することができました。
今回、訪れた経緯は、「新しい病院がどんなところか見てみたい!」、「病院の方へ舞鶴町青年会の活動内容を知ってもらい、御獅子様の巡行や山車の巡行などの楽しさを届けたい!」という思いで見学をお願いしました。
案内していただいたのは、広報担当の綾木さん。綾木さんは、病院のブランディングに携わる方で、院内の案内から病院の歴史や創設者である故・中村裕博士の話などを丁寧にご紹介していただきました。
また、当日の撮影にも気遣っていただき、外観や院内の写真をご提供していただきました。
★新しい病院はどんなところ?
大分中村病院は、1966年(昭和41年)に大手町で開院し、50年以上にわたって地域の医療を支えています。病院の外観は、2階までが黒色で3階からは白を基調にデザインされており、モダンなアートのような印象を受けました。快晴の朝は、東から登る朝日に照らされて白い建物と青空のコントラストが鮮やかです。
舞鶴橋のたもと・窓が大きく採光のよい病院
見学は、前日に降った大雨の影響と冷たい風も吹き、少し肌寒い中、見学をスタートしました。
建物に足を踏み入れると、いわゆる病院というイメージはなく、まず目に飛び込んでくるのは落ち着いた雰囲気のエントランスホール。重厚な石目とあたたかい木目を用いたエントランスホールは、ホテルのフロントのような印象を受けました。華美すぎず落ち着いた雰囲気のデザインだと感じましたが、エレベーターホールの前にキラリと目立つものがありました。
ピンクゴールドの聖火トーチです。
エレベーターホール・聖火トーチは写真左側
★パラリンピック聖火トーチ
聖火トーチは、東京2020パラリンピック大会の開会式で中村太郎理事長が聖火を運んだもので、桜をモチーフに作られているそうです。故・中村裕博士が1964年の東京パラリンピックで日本選手団長を務めた系譜を感じさせるものでした。
博士は、国内はもとより、世界の身体障がい者、特に発展途上国の人々が一般市民と共に生き、身体障がい者という言葉がこの世からなくなること」に生涯を賭けて取り組んだ先駆者で、「日本の障がい者福祉の歴史に大きな足跡を残した」と讃えられています。
院内には、トーチの他にも歴史を感じることができるものがありました。7階のエレベーターホールにある大きな振り子式の柱時計です。大手町の旧病院から移設された柱時計は、1966年の開院から病院とともに時を刻み歩み続けているとのことです。
聖火トーチ(1F)・柱時計(7F)
★1月1日の引っ越し
柱時計の移設も大変だったと思いますが、病院の引っ越しも気になり聞いてみました。
引っ越しは、入院患者さんが少ない日を計画し、1月1日に行ったとのこと。当日は、108人の患者さんを車17台で8時30分から3時間かけて移送したそうです。
移動距離は1kmもないですがスタッフの皆さんがシミュレーションを重ね一丸となって対応したとのこと。常に患者さんに寄り添う姿勢は、病棟やリハビリテーション室を見学した際も感じました。
リハビリテーションのようす
移転の片づけで発見された日本最初の箱根式車いす
一般的な病院のナースステーションと呼ばれるエリアは、医師、看護師、セラピスト、ソーシャルワーカーなど様々なスタッフが集まる場所であることから 「スタッフステーション」 と呼ばれていました。柱のない構造はそれぞれの病室を広く見渡せるとともに患者さんからのコミュニケーションも取りやすそうです。
フロア全体が見渡せるスタッフステーション
各フロアの見学を通して 「色・カラー」 の印象が強く残りました。モダンで重厚感のあるエントランス、診察室のブルーの扉に白い壁、病棟のペールオレンジ(淡いオレンジ色)、職制の違いによる制服の色などから「質実剛健」、「清涼感や落ち着き」、「優しさや安心感」 といったイメージが湧き、これらは患者さんへの気遣いでもあるのではないかと感じました。
ONブルー(OitaNakamuraブルー)の外来受付
展望テラスから大分川河口側の眺め
★病院が目指すところ
病院では、「病気や怪我を治すだけでなく、患者さんが再び明るい心を取り戻して、家庭や社会に戻っていく」医療を目指しているそうです。入院している患者さんにも入院と日常の生活を隔てるのではなく、普通に過ごしてほしいという想いもあるのではないかと思いました。
舞鶴町青年会が設立当初から始めた行事である御獅子さま巡行(毎年1月3日)に想う「神社へお参りに行けない方へお正月の雰囲気を届けたい」と似ているのではないかと感じます。
正月の御獅子さま巡行や7月の長浜祭では、日常を感じる行事の一つとして、楽しんでいただければと思います。
見学を終えて帰る途中…
1階のエレベーターホールに設置されたモニターに病院のクレド( 信条・行動指針を簡潔に示したもの)が流れていました。
病気だけでなく
本気で、
人間と向き合う。
クレドカードはスタッフが携帯しているとのこと
大分中村病院は、洗練されたデザインと機能性、そして温かみのあるスタッフの対応が融合された、快適で心地よい空間となっています。これからも地域との連携を大切にし、患者さんや地域の方にとって頼りになる存在であり続けてほしいと感じました。
★新たな取り組み
令和6年4月10日、大分中村病院は、新たな取り組みとしてフロアを360°見ることができるバーチャルビュー(Googleストリートビュー)を導入しました。
バーチャルビューは、病院の各フロアの様子をリアルに再現したもので、パソコンやスマートフォンを使って、自由にフロア内を移動しながら病院の雰囲気や設備を見ることができます。バーチャルビューの公開により、訪問前に病院の雰囲気や設備を事前に確認できることは、利用者にとって、より安心感が得られるため訪問しやすくなるのではないでしょうか。
大分中村病院は、今後も、患者やその家族、地域住民に対するサービス向上に努めていくとしています。バーチャルビューの公開はその一環であり、今後もさらなる発展が期待されます。
病院HPフロアマップからも閲覧できます。